tinmoku #3

沈黙のことばかり書いて、こいつ沈黙野郎だと思われるかもしれないですが、次のことに気づいたので備忘としてメモします。

 

①沈黙は発言する、というオプションがあって初めて成り立つ

②沈黙はあくまで他者から見た状態でしか成り立たない

 

 まず①ですが、発言する、あるいは現象として表れると言い換えたほうがいいかもしれないけれど、「沈黙している」という状態は、何か変化が起きてしかるべき状態で、何も語らない、という場合しか存在できない、ということ。自分でも何を書いているのかよくわかってないので伝える気がないと思われがちですがそんなことはないので頑張りましょう。

 例を出すと、「あの人は沈黙している」ということは「あの人は(何か発言を求められているのに)沈黙している」ということです。人だとわかりづらいので宇宙とかトマトとか椅子とかなんでもいいけど、「沈黙する」ということはなにかメッセージをくれえーというときに、そのもの自体は何の動きも起こさないということで、そこに魂とかなにも感じてない状態ではそれが沈黙している、という風には見えないということですね。「沈黙していない椅子」は発言してない椅子なのか、べらべら喋る椅子なのか、かわからないですが、「沈黙してない」と言った瞬間に、少なくともガタガタ動くとか、(重い、、)とかテレパシーで話すとか、やってもおかしくない状態、になってしまうわけですね。

 

 そこから一歩進むと②の誰かの存在が見えてくるんですが、「沈黙」は沈黙していることに気づく、あるいは勝手に沈黙していると思ってくれる誰かが必要になってきます。(自分も含めて)誰も気づいてない沈黙は、カレー無しのカレーライスみたいなもんですね。沈黙が何も発さない状態だとしても、誰も気づかなければ沈黙にはならないということですね。観察者ありきの「状態を表す言葉」ですね。

 

 話が飛びますが、沈黙は金というのはなかなか難しい言葉だと思います。しゃべらないからと言ってなにもわからないかというと、全然そんなことはないと思っていて、人は視覚で得る情報が70%、とか言いますが、その人の服とか目線とか、黙ってることとか、瞼のびくつきかたとか、汗とか、これまでの行動とかで伝わることは多いです。つまり沈黙が有効なのは「てめーには何も教えないからせいぜいおびえてやがれ」というときに限られてくると思います。黙れ、という言葉がありますが、単純に「今この瞬間に音を発するな」という場合と「てめーが何しようと影響がないから、追加で求めることはねえ」ということでもあります。または「他の人が気づいてない情報を今開示するな」ということもありますね。

 沈黙は不確定な状態でもあります。不確定な状態を人は好まないので、沈黙に他のオプションがない場合は、「沈黙」を無視され、簡単に断罪できます。テストの回答欄を空欄にするのと同じですね。

 黙秘という行為もありますが、秘密は沈黙と異なるものの近いものがあります。秘密は誰か知っている人がいる状態をより明確に示しているような気がする。

 

 未来のビジョンを沈黙することはなかなか難しい。未来はそもそも不確定なものなので、語らない、沈黙する、というのは何もしていないのと同じな気がする。沈黙が何かを求められる中で「沈黙」という情報をくれるとすると、未来に関して沈黙することは何も新しい情報がなく、そりゃそうだ。くらいのものです。

とすると、沈黙に明確な効果があるのは、過去から今この瞬間までであり、将来に関して沈黙する場合には、8割方正しいと思われる将来像に対して明らかに異なる行動をとっており、その状態に誰かが気づく、という状態を作らないといけないわけですね。

 

 沈黙は確率の世界に近いものもあるように思います。さっき誰かが何かを言った、というのは証拠を持って示すことができますが、沈黙は点ではなく時空の概念で行われるので、今この瞬間に沈黙しているからといって、そこが判断のポイントなのかはあくまで確率的なことでしかない気がします。

 

①沈黙は発言する、というオプションがあって初めて成り立つ

②沈黙はあくまで他者から見た状態でしか成り立たない

 

これが沈黙の定義として成り立つかどうかは神のみぞ知ります。

 

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